時にアイディアを

最新を追い求めすぎる世界

簡単簡潔にテレビCMをテーマとして広告について紹介しているが、日夜放送されているCMの本数はそれこそ数えられないほど流されている。ある程度のペースで放送されている定期的なものもあれば、先月まで見なかったCMが放送開始となっている場合も良くあることだ。これは見た事がない、これはあれから放送されているものだ、定番化しているCMの最新シリーズだ、などといった具合にもはやいつ何処でいつから始まっていたのかと、分からなくなってしまうほどだ。人伝いで聴いて、こんなCMがあるんだと紹介されることもある。

ただCMの放送されているペースがこれまた極端すぎるほどハイペース且つ、ハイローテーションで運用されているため、見逃すこともある。どうしても見逃したくない、または懐かしいCMをまた見たいからといってインターネットを駆使して企業のHPにアクセスして、データベースから過去のCM放送ラインナップから見たことがないものを、視聴できるなら視聴するというやり方もあるが結構な手間を要する。そういう事が億劫だと感じる人もいるため、どうしても見逃したくないCM放送があれば毎日テレビにかじりついて視線を離さない様にする、物理的に考えても不可能であることはいうまでもないだろう。

しかしどうしてここまで圧倒的なほどCMは更新され、新規作成されたCMが突如として放送開始されていたりと、もはや一般視聴者としての目線からすれば経緯や同行を探るのはちょっとばかし骨が折れる作業なので、そこまでには手を伸ばさないでおこう。ただ1ついえるのは少しばかり早すぎるのでは無いかと、その一点に尽きる。先ほども紹介したように、新しく放送開始となるCMの数が多すぎるばかりに商品の販促活動があまり反映されていないという問題もあるが、こうした市場原理主義といった要素がCMという電波を利用した広告の真の力を阻害していると分析して問題ないだろう。

行き急ぐように追い立てられる業界だが、何故そこまで加速度的に常に疾走していなければならないのか、不可解だと感じた人は少ないはずだ。その理由にはテレビ局とCM、そしてクリエイターたちとの駆け引きが錯綜しているからだ。

おもしろい番組

コレまでの常識が通らない

企業が展開・販売している商品の数、流通しているだけのものを見ても恐ろしいほどに日々新しい商品が発売されている。それこそ電化製品は毎月新商品が発売されている、その良い例が携帯だ。現在はスマホが徐々に主力商材となっている中、最新機種を毎月発表していって購買意欲を高めてもらうため、それまでになかった機能や特徴を搭載した最新モデルを見せて買わせようとする、商売をする上での常套手段といえる。そこは良いとして、問題は新商品が発売されてから、次の最新が発売されるまでの『期間』に注目してもらいたい。食料品など、最新といった言葉とは無縁の恒久的な物資に関しては新旧といった言葉は通用しないが、電化製品の場合は話が別となる。最新だと聴かされて買った商品だったが、その翌月になれば同一メーカーから最新モデルが発売されていた、なんて経験をした人が少なくないはず。今ではインターネットを駆使すればいくらでも情報を収集することが出来るため、最新モデルがいつ頃発売されるのかを把握することが出来るため、新しいものにこだわりを持っている消費者は情報更新を欠かせない。この点についても色々考えなければならない点は多々あるが、今回は商品発売までのスパンに焦点を当てると無理がある。

例えば同一企業でなくとも、情報がないままにその月に発売された最新商品だと宣伝されて買ったが、その数週間後にはこれまた新しい商品の、しかも今までになかったものが発売された。コレだと当然、損をしたのでは無いかと感じる要素は少なからず生じるが、問題はそこでは無い。新しい商品を発売するタイミングがあまりにも短すぎると市場的に循環していないと感じてしまう。そう、今回の記事で言うところの広告が足りないから購買意欲が減退していると錯覚できてしまう構図が出来上がる瞬間だ。

電化製品は元々短期間使用して買い換えるものとして想定した考えを持っている人はほとんどいない、そのため長く使用できるものをと買うことになるためというのもあるが、最新を追い求めすぎるがゆえに商品価値が潜在的に高いにも関わらず、それらが大半の一般人に伝わる事無く雑踏に埋もれゆく人のように霞んでしまうのは無理もない。ただ市場ではどうしても新しい物が求められがちだ、それはどんな業界においてもそうだ。その年は最新であっても、翌年になればそれは既に過去の産物として見なされてしまう傾向になってしまうのはある意味、現代的な病気なのかもしれない。ただ人は新しければ良いと考える人ばかりでは無いだろう、誰しもそんなに新しくなくても良いと感じる事はあると思う。

本当にいいものとして紹介されている商品ほど長く、そしてじっくりと宣伝して行くことによって商品価値を更に向上させていくことが出来るのでは無いだろうか。

心に残るCM

影響力を最大限生かすためにも

テレビCMの広告として魅力的なのは『速効性が高い』ということ、新聞も負けてはいないがリアルタイムで新商品を宣伝できる点では、どんな広告にも勝っているといえるだろう。ただそうした即座に情報として発信できてしまうところもある意味欠点なのかもしれない、だからこそ広告として販促活動も充足していないと考査することも出来る。色々と事情はあるのかもしれないが、このテレビCMとしての影響力をないがしろにした扱いをしている節があるのは否めないため、キチンとしたあり方を模索することも重要な点になってくるだろう。

CMという広告媒体としての潜在能力